上質戦略に“プロ宣言”のスタイリスト 札幌丸井三越が「おもてなしリーダー」を400人配置

2022/08/05 06:28 更新


丸井今井札幌本店メンズ売り場の榎本さん

 札幌丸井三越は、丸井今井札幌本店と札幌三越で商品に精通したスタイリスト(販売員)が「おもてなしリーダー」として接客する取り組みを始めた。

 「自分がどの分野での〝プロ〟なのかを宣言する」(神林謙一代表取締役社長執行役員)もので、胸につけた約10センチのエンブレムでアピールして店頭に立つ。約50の分野で400人を配置、今後も順次拡大する。

 スタイリストの接遇術を引き出し、顧客満足につなげる狙い。客との会話が弾み、もっとあてにされる存在になることで顧客理解を深め、取り組み先の商品とのマッチング精度を高める。

 丸井今井札幌本店メンズ売り場の榎本亜矢子さんは、「ジーンズソムリエ」「レザーソムリエ」の資格を持っていることをバッジで訴求。「何それ?」と声をかけられるなど接客機会が明らかに増え、必然的に濃い接客となり、買い上げ単価も高まっているという。

 同社は集客で苦戦したコロナ下でも、ウィズコロナに向けた準備を進めてきた。その一つが外商顧客への個別聞き取りや、カード会員へのアンケート調査だ。約10分野・500ブランド以上にわたって上位顧客の関心事を割り出し、プロモーションやイベント企画に生かしている。現場スタイリストの接客力向上と掛け合わせ、三越伊勢丹ホールディングスが掲げる「高感度上質戦略」をさらに具現化していく方針だ。

胸につけるエンブレム


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