丸井織物「ノトクオリティー」 生地を〝はいて〟体感する展示会

2023/06/23 06:27 更新


薄地から厚地まで、すべてをパンツで体感してもらった

 合繊織物製造の丸井織物(石川県中能登町)は、自社テキスタイルブランド「ノトクオリティー」の生地を体感してもらう展示会「布を穿(は)く会」を東京で開いた。すべての生地をモンペ型のパンツにし、はき心地を確かめて新たな発見につなげてもらう狙い。

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 今年1月に行ったガウン製品を並べた「布を纏(まと)う会」に続く試み。5月に出展したプレミアム・テキスタイル・ジャパンで機能性をわかりやすい言葉で伝える展示を行ったが、今回はそこで出した約20素材にいくつか加えて全てパンツにし、より深く体感してもらった。

 いずれも同じ形のワイドパンツで、腰と裾を絞ったもんぺ型。デザインにもこだわり、縦ポケット口から裾に伸びる脇の縫い目がカーブし、立体裁断になっている。サイドには大型ポケットも付け、丸めてポケットに収納できるパッカブル仕様。来場したバイヤーからは「このまま製品として売りたい」との声も聞かれた。

もんぺ型でディテールにもこだわった

 人気は、縦・横ストレッチの二重織り。見た目がジャージーのような表情で、肌側の凹凸がドライ感が出せると好評だった。これまでシャツ主力で販売してきた薄地は、「パンツにすると新鮮」との反応。経糸はリサイクルポリエステル「レニュー」、緯糸はPBT(ポリブチレンテレフタレート)のストレッチでしわ加工を施した。同じくレニューの仮撚りストレッチも「締めつけ感がなくリラックスできる」との声が聞かれた。

 既存客中心で、すでにアウターなどで採用生地も増えているが、パンツでも使いたいといった声があり、手応えをつかんだ。パンツ製品としての反応も良く、単体で商品化できないかも検討していく。



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