マークスタイラー「ジュエティ」 辛めストリート売れる

2018/07/18 06:30 更新


 マークスタイラーのヤングレディスブランド「ジュエティ」が、売り上げを伸ばしている。

辛めのストリートスタイルを再強化し、本来のイメージに合うロックテイストのTシャツなどがヒット。18年春夏の既存店売上高は実店舗が15%増、EC50%増ペースだ。適品適量を逃さないよう、実売前からの追加発注で消化率も高めている。

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 元々はパンクなど音楽要素のある服が得意だったが、ここ2、3年は甘くて可愛い商品が増えていた。しかし消費者へのウェブアンケートでは、辛めのスタイリングが「ジュエティっぽい」「欲しい」と評価された。そこで本来の立ち位置に戻すためMD構成やビジュアルの撮り方を変更。ニルヴァーナやリッキー・パウエルなどの協業Tシャツや辛めの小物と合うワンピースが売れた。ストリートのトレンドも追い風だ。

甘辛ミックスのスタイリングに合うワンピースも人気

 18~22歳が中心だが、彼女たちが1カ月に服に使える金額を踏まえて1点単価も見直した。Tシャツは4000~5000円だったのを4000円とした。

 商品の発注精度も上げた。売れてから追加ではなく、展示会、SNSでの事前発信、EC予約での反応と、実売期の1~2週間の動向を見て段階的に修正・追加を判断している。昨秋冬に1万着が売れたダウンジャケットは今年は進化版を企画し、6月末~7月頭にEC予約を行った。昨年以上のヒットを目指す。

 きめ細かい発注は「小さいブランドだからできる」と中見川宜紀第3本部本部長兼ジュエティ事業部事業部長。この成果もあり春夏はプロパー消化率70%、セール含めた消化率は95%のペースだ。先行予約もプロパー期間の確保につながっている。

マークスタイラーのヤングレディス「ジュエティ」

 好調なECは、外国人モデル画像でイメージを作りつつ詳細画面では社内インフルエンサーなど日本人を軸に等身大に近付けている。着用サイズや身長、着心地、着こなしなど買い物の参考になるコメントも重要だ。ブランドの約60%を占めるECをベースに事業拡大を目指す。店舗は現在5店で来期以降に出店したいという。ニーズのある海外は卸販売などを考えている。

今春夏はグラフィックプリントのTシャツがヒット


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