マークイズみなとみらい、足元商圏がっちり

2016/12/13 06:51 更新


 三菱地所リテールマネジメントが運営するSC、マークイズみなとみらい(横浜市西区、地下4階~地上5階)は足元商圏の居住者、就業者のニーズに即したMDと13年6月の開業から積極化している地域密着施策の成果で、健闘している。16年3月期売上高は約250億円(前期比2・3%増)、今期は11月まで、ほぼ前年並みを維持し、入館客数は前期に続いて伸びている。

 今期は地下1階の食品フロアが近隣に大型スーパーが開業した影響を若干受け、衣料品が全体に苦戦している。その中で、「ユニクロ」や「プチマイン」などの子供服が30~40代の子育てファミリーを中心に足元客を取り込み、好調。

 加えて、地上1階の「RHCロンハーマン」「ビーミングライフストア・バイ・ビームス」「ビショップ」「ビューティー&ユース・ユナイテッドアローズ」などのセレクトショップや「ザ・ノース・フェイス」が伸ばしている。

 「近隣に住む高感度な男女の顧客が増えている」(羽渕徹館長)という。1階は「フロア全体の感度をさらに上げる」狙いで、3月にアウトドア「アークテリクス」、その隣接区画にファッション「PS・バイ・ポール・スミス」を9月に導入した。アークテリクスは「計画通りの売り上げ」で、PSは「これから伸びる」と期待する。

 

高感度ファッションを集積した1階には春に「アークテリクス」を導入し順調

 

 開業来、地元行政や団体、学校などと連携し、近隣住民を中心とした顧客参加型のイベントや販促を積極的に実施、「何度も来館する理由をコンスタントに提案できた」ことが入館者増につながっている。

 今期は取り組みを「進化」させた。地元小学校の児童を対象にした定期的なイベントを開始、施設前の公園で絵の写生会を実施した。

 さらに、プロ野球チームの横浜DeNAベイスターズとの協業企画「ヨコハマ・ブルー・プロジェクト」を開始。母の日などでのイベントやセ・リーグのクライマックスシリーズでの応援セール、選手への応援メッセージの掲示などを行った。

 また、街ぐるみのイベントも強化し、10月には同SCの発案で、三菱地所グループのランドマークプラザを含む近隣商業施設と連携したハロウィーンイベントも行い、成果を上げた。

 今月はアーティスト「ドリームズカムトゥルー」との協業によるクリスマス向け販促を25日まで実施し、商戦を盛り上げる。



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