LVMHとティファニー 21年1月米法廷へ

2020/09/29 06:26 更新


 【パリ=松井孝予通信員】米デラウェア州裁判所は、仏LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンの米ティファニー買収不履行における両社間の訴訟を、21年1月5日から4日間審議すると決定した。

 ティファニーは同裁判所に、買収完了予定日だった11月24日前に訴訟開始を求めていた。LVMHは同裁判所の決定を歓迎するリリースを発表した。

 LVMHは、米仏間の関税摩擦を背景にしたルドリアン仏外相からの書簡を理由に、162億ドルにおよぶティファニーの買収を断念した。一方、米紙「ウォールストリートジャーナル」は仏高官からの情報として、LVMHはルドリアン仏外相の書簡を受け取る前に、ル・メール仏経済・財務相にティファニー買収案撤回への支援を求めたが断られたと報じた。LVMHは、この報道を「全く根拠がない」と否定した。

 法廷が開かれる来年1月を前に、買収不履行の真実を巡り状況はすでに混迷を深めている。



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