レリアンとモード学園は、残反を活用した同社のブランド「ループール」の新デザインを学生が考える産学連携の取り組みを行った。授業の一環で東京、大阪、名古屋校のファッションデザイン学科と4年制の同科高度専門士コース、ファッションテクノロジー学科の学生が参加。東京校で今月、最終審査会と優秀作品の表彰式を行い、溝口夏菜さん(名古屋校ファッションテクノロジー学科3年)が1位を受賞。溝口さんの作品は商品化される予定だ。
(河邑陽子)
ループールは、同社が持続可能性の推進という社会課題に対応する目的で開発。社内外のアパレル活動から生まれた残反を使い、環境負荷の少ない工程で生産し、ECで販売するブランドとして昨年3月に発売。今回は主対象の25~37歳に近い世代の学生たちに、一緒に環境に配慮した服を考えてもらい、対象とする客層への訴求につなげることも狙い、協業を行った。
同社からブランドの趣旨の説明を受け、学生がデザインを作成。レリアンは1月に本社で10日間、学生のデザインを展示し、5作品を選出した。最終審査会では5人が各自の企画を説明。溝口さんは、どの世代でも可愛いと思うフリルやパフスリーブを使い、体形の悩みに応えた長く愛着を持てる企画で1位を獲得した。
石田俊哉レリアン社長は学生に向け「持続可能性とデザイン性の融合は今後、差別化のためにも必要な要素。ファッションの未来を考える創造的な取り組みができてうれしい」と語った。