ユニクロ、ドイツで質を民主化へ!?(吉田恵子)

2014/06/04 11:12 更新


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ユニクロドイツ1号店が4月中旬、ベルリンにオープンした。

ユニクロは欧州ではイギリスやフランスにはずいぶん前に出店したが、経済大国のドイツになかなか現れず、現地在住の日本人や、ユニクロを知るドイツ人達は、首を長くして待っていた。

 

 

ゲーム、マンガ、日本食、車を初めとする工業製品は随分普及しているが、伊・仏・スペイン等ファッション輸出大国を抱える欧州では、日本発のブランドはどちらかといえば知る人ぞ知る存在。

またH&MほかSPA間で過酷な競争が展開される中、新規参入が成功するものなのか、懐疑的な声が多い。開店前の報道にも「巨人(ザラやH&Mの意)に立ち向かう小人(有力週刊誌フォークス)」「退屈な服でH&Mに挑戦(有力経済紙ハンデルスブラット)」など、悲観的見通しや低い評価が見え隠れしていた。




一方で、開店後の反響についての報道はほとんどなかったので、4月末の週末、ユニクロ・ベルリン店へ、実際のところを見に行ってきた。

1号店は、ベルリンの旧西側の目抜き通り、クアフュルステンダムに位置。近くにはドイツ最大の高級デパートKaDeWe他、H&M、ベネトン、アディダス、デスイグアル、エスプリ等世界・欧州の大手SPAが並ぶ。

ガラス張りの2700㎡の巨大なストアに足を踏み入れると、日本同様、老若男女で溢れていた。折しも寒さがぶり返したこともあり、ウルトラライトジャケットのコーナーが特に混みあっていた。

他方、周辺のSPA大型店を除くと、通常よりもややすいている印象。またザラやH&Mの客層と比べユニクロでは、家族連れ、中高年、そして男性の割合が高いのが、目についた。 

筆者は、厚めで地味な色の春用長袖セーター、「退屈」かもしれないが着回しの効き温かな服を探していた。他のSPAでは、今季しか着られそうもないデザインだったり、生地が薄すぎたり、胸元が開きすぎていたりして、思うようなものが見つからなかったが、ユニクロにはあった。

ドイツでは、良質でベーシックなアイテムを探すと、意外に見つけるのが大変。そんなニーズを持つのは私一人なのだろうか、と常々首をかしげてきたものだった。しかしこんなに人が集まるところをみると、同様のニーズが広い購買層に潜んでいたのかもしれない。

上述フォークス誌も別記事でユニクロの特徴を次のように分析する。

「現代の若い日本人の日常においては、現代建築から家具やファッションのデザインまで様々な分野で、シンプルさと機能性が多様な形で表現されており、西洋にもその愛好者は増えている。その端的な例の一つがベルリンにドイツで旗艦店1号店を開いたユニクロである。…ミニマリステックで機能的なデザインで、H&M、マンゴ、ザラと勝負しようとしている」。

ユニクロ・ヨーロッパ社のドイツ人CEOハウプトコルン氏は「他の大手の衣料チェーンはファッショントレンドの民主化をもたらした。ユニクロは質を民主化する」と、欧州におけるその新規性を説く。割安で良質のベーシック、という新しい類型が、ドイツに定着するか。注目される。

 


未来風のLED照明の階段。ここで記念撮影をする人も


現地では「未来的」「クリーン」と評判の外装



フランクフルト在住。身長152cm。大きなドイツ人の中にいると小人のように見えるらしい。小回りだけは利くジャーナリスト兼通訳。ファッションからヘルスケアまでをカバーする。

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