クラボウは、糸自体に膨らみを持たせ、太番手から細番手までの生産が可能なふんわり柔らか原糸「ぶわっとヤーン」を開発した。感性評価は紡績拠点である丸亀工場の女性従業員からなる「なでしこプロジェクト」メンバーが担当し、女性目線での風合いを追求した。
一般的な柔らかい糸としては無撚糸があるが、洗濯などによる毛羽落ちや、強度が弱く細番手の生産が難しいといった課題がある。ぶわっとヤーンはリング糸で、糸に膨らみを持たせる独自の紡績技術を丸亀工場が開発。膨らみ感や柔らかさを持ちつつ、洗濯時の毛羽落ちを抑えた。糸の強度があるため、細番手の生産も可能だ。これにより太番手が多く使われるタオルなどはもちろん、靴下やカットソーといった細番手製品や織物の生産にも使用できる。ベビー用品なども見込む。
綿100%や化合繊100%、綿・合繊混など、原料の組み合わせは自由。化合繊でも糸に膨らみが出るため、ボリューム感のある生地に仕上げることができる。販売目標は年間500 コリ で、9月から販売を開始する。