シューズ専用シェルフのお披露目?!(宮沢香奈)

2016/04/24 18:20 更新




ベルリンのセレクトショップVooStoreにて、ベルリン発のシューズブランドZignのパーティーが開催された。事前にイベント詳細をきちんと確認しておらず、実は新作コレクションのお披露目ではなく、Zign専用にデザインされたシューシェルフのローンチパーティーだったのだ。

これには驚いた。確かに、ACNEやCARVENなどを取り扱っているVooStoreにとって、Zignは低価格過ぎると不思議に思っていたからだ。実際、靴のサンプルは数点しか置いておらず、あとはフィッティングモデルが履いていた数足とカタログのみだった。

 

 

パーティーの主役となったシューシェルフはベルリン在住の建築家Sigurd Larsenによるもので、一切の無駄を省いたミニマルでシンプルなデザインに、カラーもマットでややスモーキーなブルーとホワイトの2色展開のみ。

ブックレットのように1ピースごとにバラして組み合わせを自由に変えれる仕組みとなっていて、コンピューターでプログラミングされた3D映像はリアルテトリスを見ているようだった。

鉄鋼所の跡地だったVooStoreの店内にもマッチしていたが、ドイツのアパートメントの特徴であるアルトバウ(第二次世界大戦以前の建物を指す)で天井が高く、真っ白な壁の広々した部屋にこういったモダンなシェルフがあってもステキだなと思った。

靴だけでなく、本や植物なども置いていろんな用途で使えるし、豪勢なファザードやシャンデリアといった西洋ならではの空間にあえて合わせてみるのもおもしろいと思った。

ファッション関連のパーティーに参加したのは久しぶりだったが、RSVPが必要な限定されたパーティーとは違い、誰でも参加OKなカジュアルな雰囲気が良かった。それでいて、ファッションウィークのようなチープさはなく、感度の高い大人たちが集まっていて居心地も良かった。

 



 

ケータリングには、ビール以外にBIOの紅茶メーカーChariTeaとウォッカメーカーのOur/Berlinが協賛で入っており、カクテルとして提供、さらにエントランス前では、その場で作った出来立てのハンバーガーを無料で振る舞うというサービスに感心した。

 

 


  

Zignはドイツ発の最大手通販サイトZalando‎がプロデュースするレーベルの1つだとパーティーで会った友人から教えてもらった。なるほど、お金があるわけです。。

街全体を見渡しても全くファッション性のないベルリンだが、カルチャーに置き換えるとそこには無限の可能性が見えてくる。日本からも前衛的なメディアやアートディレクター、デザイナーからの視線が熱いが、すでに遅いぐらいだと感じる部分もあり、このままあっという間にピークを迎えてしまうのではないだろうかと懸念している。

これまでマイノリティーとされていたインディペントなカルチャーに、予算もマーケティング力もある企業が後ろ盾となったらどんな風に見え方が変わってくるのだろうか。また、ドイツの強みの1つであるプロダクトや建築とファッションとのコラボレーションは今後気になる展開の1つでもある。



宮沢香奈 セレクトショップのプレス、ブランドのディレクションなどの経験を経て、04年よりインディペンデントなPR事業をスタートさせる。 国内外のブランドプレスとクラブイベントや大型フェス、レーベルなどの音楽PR二本を軸にフリーランスとして奮闘中。 また、フリーライターとして、ファッションや音楽、アートなどカルチャーをメインとした執筆活動を行っている。 カルチャーwebマガジンQeticにて連載コラムを執筆するほか、取材や撮影時のインタビュアー、コーディネーターも担う。 近年では、ベルリンのローカル情報やアムステルダム最大級のダンスミュージックフェスADE2013の現地取材を行うなど、海外へと活動の場を広げている。12年に初めて行ったベルリンに運命的なものを感じ、14 年6月より移住。



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