カポックジャパン 100%植物由来の中わたコートを商品化 東レの「エコディア」を表地に

2022/06/24 11:00 更新


より機能性の高いデザインコートに

 カポックジャパン(大阪)は、木の実由来の繊維を使ったファッションブランド「カポックノット」で、100%植物由来の中わたコートを開発したと発表した。表地には東レの植物由来のナイロンを採用、サステイナブル(持続可能な)で機能性の高いデザインコートに仕上げた。

 東南アジアに自生するカポックの実を使い、5ミリの薄さながら、羽毛並みの暖かさというカポックシートを中わたに使用。わたは綿の8分の1の軽さで、吸湿発熱機能を有する。表地には、通常のナイロンと同等の耐久性を持つ植物由来のナイロン「エコディア」を使った。

 中わたの充填(じゅうてん)を引き受ける工場がなかったため、手詰めに。ファスナーも植物由来のものがなかったためボタンにするなど開発には苦労したという。縫い糸は綿、腰ひもはレーヨン、芯地は中わたシートで代用した。3着限定で、展示期間中に抽選で受注する。価格は28万円。わたの値段は安いため、量産に乗れば一般的な中わたコートであれば10万円以下で販売できるという。

 同社は今年から、カポックノットのリブランディングに乗り出し、国内外のブランドでデザイナーとして活躍した満汐国明氏を迎えた。「機能や環境配慮の訴求だけでは広がりは限定的」(深井喜翔代表)として、よりファッション性を高めたコレクションを発表している。今回の中わたコートもその一環。



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