6月の商業販売額 9カ月連続のマイナスに

2020/07/31 06:26 更新


 経済産業省が7月30日に発表した商業動態統計調査によると6月の商業販売額は41兆3660億円(前年同月比12.7%減)で9カ月連続のマイナスとなった。

 卸売業は29兆710億円(17.3%減)で9カ月連続のマイナス、小売業は12兆2950億円(1.2%減)で4カ月連続のマイナスとなった。引き続き新型コロナウイルスの影響により、ほとんどの業種でマイナスとなったが、緊急事態宣言が解除されたことなどから、少しずつ持ち直しの動きがみられる。

 織物・衣服・身の回り品小売業は6.7%減とマイナスではあるが、先月に比べて大幅に改善した。また、ECなども含む無店舗小売業が8.1%増でプラスとなったほか、医薬品・化粧品小売業が3.3%増で2カ月ぶりにプラスに転じた。

 百貨店・スーパーの販売額は、1兆6776億円(2.4%減)で4カ月連続のマイナスだった。百貨店は4260億円(18.4%減)で9カ月連続のマイナス。既存店ベースでは17.3%減だった。

 スーパーは1兆2516億円(4.7%増)で5カ月連続でプラスとなった。既存店ベースでは3.2%増だった。身の回り品や飲食料品が伸びたほか、家具が27.5%増、家庭用品が19.1%増、家庭用電気機械器具が13.7%増など大幅に伸ばし、全体を引っ張った。外出自粛や在宅勤務が広がり、家にいる時間が増えたことで、イエナカ需要が高まった。

 小売業販売の基調判断は、下げ幅が縮小基調にあることから、「持ち直している」に上方修正した。




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