特許庁 申請手続きの全面デジタル化へ

2020/10/05 06:25 更新


 特許庁は今後、全ての申請手続きをデジタル化する。現在、約800種類の手続きのうち、特許や商標出願など約300種類が電子申請可能で、残り約500種類も電子申請可能とする。完了時期は未定だが、「年内をめどに具体的な方向性を出す」(片岡隆一総務課長)方針。

 同庁での電子申請手続きは90年にスタートし、年間の申請件数約310万件のうち、約275万件が電子申請可能になっている。一方、特許権移転に関わる申請書など押印や公的証明書原本などの紙の書類の提出が必要な手続きは電子申請できない。今後、押印に代わる本人確認の手法の検討や業務フローの見直し、新たなシステムの活用などによって電子化する。ただし、「紙申請も一定程度可能にすることを検討する」。

 政府全体として進める行政手続きのデジタル化の一環。「コロナ禍でリモートワークしている事業者から電子化を求める声が増えている」のも背景だ。



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