「ジョセフ・オム」の春夏、実需型MDに成果

2017/05/15 06:27 更新


 オンワード樫山の「ジョゼフ・オム」は実需型MDが成果を上げ、春夏の売り上げが前年を上回った。季節の変わり目の気温変化に対応できるブルゾンやニットトップなどの中間的なアイテムがヒットした。店頭での仕掛けを月別アイテム訴求から着用シーン別のスタイリング提案にしたことも客単価の維持につながっている。

 昨年と同様に商戦のヤマが後倒しとなり、1品番あたりの販売期間は短縮しているため、「鮮度が高く瞬発力のあるアイテムの適時提案が不可欠」だった。売り上げは4月が4%増、ゴールデンウィークも前年を超えた。従来、スプリングコートが売れるのは4月前半までだが、今年は薄手のものが月末まで売れた。

 コートからジャケットへ需要がシフトする時期の中間アイテムとして、今年はブルゾンが前年の1.5倍の売れ行き、ジャケットからシャツの中間として、半袖ニットが1.7倍となった。

 既存商品でも店頭での見せ方を変えることで売れた事例もある。スポーツマインドを軸に平日はカジュアルジャケットにリブパンツ、スニーカーの組み合わせ、土日はブルゾンスタイルを提案し好評だった。今までは汎用性の高いビジカジスタイルを薦めてきたが、IT(情報技術)系やクリエイター系など職種によってはカジュアルアイテムを仕事着として購入する客層も多い。

 通勤スタイルの多様化に対応したブルゾンとジャケットの中間的なアイテムは今後も期待できるという。高機能素材を使ったセットアップ企画も単品よりも上下で仕事着として購入する比率が高まっている。

 なお、「ギンザ・シックス」に開設した旗艦店は計画を上回る推移。ビジネスウェアが売れており客単価も高い。併設したカフェは計画の2倍の来店となっている。

気温変化に対応できるブルゾンなど中間的なアイテムが人気



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