外出や旅行、オケージョン需要が回復し、改めて光沢感のある上質素材や装飾的な意匠素材への注目が高まっている。どこかぬくもりを感じるようなクラフト感や手仕事を思わせる生地への引き合いも強い。
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ぬくもりのある雰囲気
刺繍レースの溝呂木は、チェック生地風のプリントと、刺繍レースを組み合わせた「柄合わせプリントエンブロイダリーAO」が、来場者投票企画「ワッツネクスト・テキスタイル」で上位に選ばれるなど好評。ビンテージ感のある雰囲気も受けた。
クマムレースは、ブレードを全面に使ったドレスを提案するなど、衣料から雑貨まで幅広い用途提案を見せた。レース機、フリンジやブレードの経編機を自社工場に持ち、生産体系の異なる2種類の生地製作が可能。50センチからの小ロット販売や、個人作家向けにも販売し、作品に適した素材開発や、難しい蛍光色の染色でも手染め作家との協業で対応するなど、フットワークの軽さも強みだ。
「クワイエットラグジュアリー」をテーマに生地開発に取り組んだのは落合レース。生成りの生地だが、糸使いによって見る位置で色が変わるキルティング生地など、「わかる人にはわかる」物作りに挑んだ。