J・フロントリテイリング パルコを完全子会社化へ

2019/12/26 16:30 更新


 J・フロントリテイリングは連結子会社のパルコを完全子会社化する。今月27日から来年2月17日までに同社株式のTOB(公開買い付け)を行う。公開買い付け価格は1株当たり1850円で、買い付け予定株式数は3553万4216株、買い付け総額は約658億円。

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 J・フロントは業界全体として低迷する百貨店以外の事業を拡大し、新たな成長を図る目的で、ファッションビル主力のパルコの株式33.2%を12年3月に取得して持分法適用子会社とし、同年8月にTOBで同社株式を追加取得して連結子会社化した。現在のパルコに対する持ち株比率は64.98%。

 パルコを子会社して以降、共同販促や人材交流などのほか、17年11月に東京・上野の松坂屋上野店南館を建て替えた新複合ビル「上野フロンティアタワー」にパルコのパルコヤを入れるなど相乗効果を発揮するための施策を進めてきた。来年秋には大丸心斎橋店北館にパルコが出店する。

 17年度(18年2月期)から21年度までの中期経営計画で、事業をさらに多角化した「マルチサービス・リテイラー」戦略を掲げており、パルコを完全子会社するのはその一環。



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