イトーヨーカ堂はアダストリアの「ファウンドグッド」を導入する。第1号として2月15日、木場店に売り場を開設、6月までに64店に拡大する。
【関連記事】ヨーカ堂が北海道、東北、信越から撤退 9店はOICグループなどが承継
ヨーカ堂は25年度までに実用衣料を除く自主開発の衣料品からの撤退を決めているが、「ワンストップショッピングへのニーズが一定ある」ためアダストリアとの協業を決めた。自主の衣料品の撤退後にはテナントの導入も検討しているが、ファウンドグッドへの置き換えが進むことになる。25年度末でのヨーカ堂店舗数は93店が想定されており、ファウンドグッドはその3分の2に入る。ただ、木場店はメンズ、レディス、キッズを揃えた200平方メートルのモデル店で、より小型の売り場での導入や商品のみを入れるといったパターンも想定されている。
アダストリアはこれまでも西日本でGMS(総合小売業)などを運営するイズミと連携してきたが、ヨーカ堂専用のファウンドグッドは、連携により新たな事業領域を開拓するビジネスプロデュース事業の最大の取り組みになる。商品だけでなくMD計画、売り場演出、販促、スタッフ研修、データ分析など総合的に支援する。アダストリアとしては地域に根差すヨーカ堂との協業で、新たな商圏・客層へのアプローチと、それを踏まえた商品開発につなげると同時に、GMSの衣料品のリブランディングの支援を目指すという。
現時点で6月までの64店はテストの位置づけ。多様な環境やパターンで実験を重ねて精度を高める考え。