伊藤忠 ジャヴァHDをエンデバー・ユナイテッドに譲渡

2018/03/30 13:43 更新


 伊藤忠商事はこのほど、子会社であるジャヴァホールディングス(HD)の保有株式全てをフェニックス・キャピタルグループ傘下の投資ファンド、エンデバー・ユナイテッドに売却した。ジャヴァHDは4月1日から新たな体制でスタートする。伊藤忠から派遣している中西英雄社長は続投する。譲渡額は非公表。伊藤忠はジャヴァHDの持ち株比率を公表していないが、過半は超えていた。

 伊藤忠は06年にジャヴァHDの発行済み株式35%を取得、09年には、後継者問題の背景もあって、過半数を取得し、連結子会社化していた。伊藤忠とジャヴァは長年、取引関係があり、子会社化後は伊藤忠が主導して、成長戦略を推進した。ただ、国内レディスアパレル市場の不振も受けて、ここ数年厳しい状況が続き、リストラなど経営改善に取り組んでいた。この結果、直近の決算では黒字化し、「次の成長戦略を考える時期」と見ていた。ジャヴァHDの売上高は約400億円。

 譲渡先にエンデバー・ユナイテッドを選んだのは、「複数の候補の中で、ファッションビジネスに実績があるとともに、固定概念にとらわれずに事業を継続してもらえる」と判断したため。エンデバー・ユナイテッドが属するフェニックス・キャピタルグループの主なファッション関連の投資実績は、現在も保有するパレモ・ホールディングスのほか、過去に手掛けた案件では、花菱縫製、中三、津松菱などがある。



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