伊藤忠商事繊維カンパニーの17年3月期連結純利益(IFRSベース)は252億1500万円だった。前期比は73・9%増となったが、「経営基盤を再強化する」(小関秀一専務執行役員繊維カンパニープレジデント)と孫会社を含めた固定資産の減損処理や在庫圧縮を進めたことで、目標としていた330億円には届かなかった。今期の連結純利益予想は320億円。
同カンパニーの前期の外部顧客からの収益は、アパレル関連事業の不振や円高などが響き、5280億5000万円(9・3%減)、売上総利益は1323億9600万円(3・7%減)。営業利益は経費の削減などを進め、10・3%増の250億7100万円だった。総資産は5・4%減の4958億9200万円で5000億円を割り込んだ。
堅調な事業会社は、コンバースフットウェアや三景、ジョイックスコーポレーションなど。主要な関係会社の取り込み利益は、ジョイックスコーポレーション14億円(前年度11億円)、三景20億円(10億円)、伊藤忠テキスタイル・プロミネント・アジア8億円(9億円)、伊藤忠繊維貿易中国9億円(9億円)。
単体は売上高10・4%減の3153億2700万円だったが、売上総利益は358億4000万円と1・9%伸ばし、「市況が厳しい中でも堅調」だった。伊藤忠商事全体の当期連結純利益は47%増の3522億円で過去最高だった。