石川、福井両県初の共同支援事業

2015/07/14 07:58 更新


 石川、福井両県が15年度に初めて募集した、繊維企業による県をまたぐ連携に対する支援事業について、9日に補助対象が発表された。カジレーネら織布3社による水平連携事業など4案件が採択され、同日、石川県庁で発表報告が行われた。対象者には両県合わせて最高1000万円が補助される。

 7月9日から来年3月31日までを事業期間とし、各県1社以上、計3社以上の中小企業で構成する連携体の新素材開発や販路開拓を支援するもの。事業費の3分の2以内、1000万円を上限に両県が折半で助成する。行政の枠を越えた補助事業は全国的にも珍しい。

 採択されたのは4件。カジレーネ(石川)、第一織物(福井)、豊島繊維(福井)の「織布3社による水平連携による高級ファッション衣料向け生地の開発および販路開拓事業」は、共同事業体をホライゾンタルコープと名付け、協業ブランド「キューブテックス」を設立。お披露目の展示会開催を予定する。

 サンコロナ小田(石川)、コマテックス(石川)、クレスト商事(福井)の「機能性を有するデザイン性の高いインテリアカーテンの開発」は、ジャカード織りでデザイン性を追求しつつ、医療分野などで求められる院内感染防止につながる機能カーテンを開発する。

 ジャテック(石川)、オリセン(石川)、フクセン(福井)の「ポリプロピレン複合素材を活用したユニフォーム向け生地開発」は、軽量性が特徴のポリプロピレン繊維を使い、吸水性や着心地を向上させた軽量素材を医療や外食などのユニフォーム用途に広げる。

 丸井織物(石川)、アサヒゴウセン(石川)、ギャレックス(福井)、吉田産業(福井)の「緊急時災害衣料および関連商品の開発・販路開拓事業」は、災害時やイベント、スポーツなどに使うビブスを広げる。軽量、防風、高通気といった機能や着心地にこだわった多彩な商品を開発し、全国に拡販する。



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