伊勢丹×ラグタグ限定店「ファッション好き増やす」

2017/05/30 04:30 更新


古着で気軽に物の価値を実感してもらうのも狙う「ラグタグ」

 ブランド古着ショップの「ラグタグ」が伊勢丹新宿本店メンズ館と協業し、期間限定店を出した。場所はメンズ館から徒歩約1分のイセタンウエスト2で30日まで。

 1階で国内9のデザイナーブランドの古着約500点を販売し、2階では客のアイテムの買い取りをしている。新商品のプロパー販売が基本の百貨店が古着ショップと組むのは珍しく、否定的な意見もあったというが、「ファッション好きの輪を広げるためにトライアルしたかった」(両社)と強調する。

 サステイナブル(持続可能性)や環境保全がテーマの全館キャンペーン「グローバルグリーン」の一環として、伊勢丹側がラグタグにオファーして実現した。今回揃えた9ブランドのほとんどが、メンズ館2階インターナショナルクリエーターズでも販売している。

 協業の理由は、若い世代のブランド離れが進むなか「ファッションを好きになり、楽しむ人を増やす」(伊勢丹)ことだ。古着で気軽に取り入れてもらうことで物の価値を実感してもらい、いずれメンズ館への来店につなげたいという。

 既存顧客も「新しいか古いかではなく、デザインや物作りの視点で自分のスタイルに合うものをミックスして買い物している」ため、過去のアーカイブを揃えることで新しい発見やコーディネートの幅を広げてほしいという考えもある。買い取りコーナーは、顧客のタンスに眠った価値ある物を次世代につなげたいとの思いを込めた。

 約2週間の期間中、客層は伊勢丹の顧客が約5割、新規の客が約5割の比率。同ショップとメンズ館2階では販売員が同一ブランドを販売していることを接客で伝えていることもあって、実際に買い回る客の姿も多かったという。

 買い取りは「持ち込み点数が想定以上」といい、「バイヤーが対面でじっくり会話をしながら査定するスタイルが、こだわりを持って買い物してきたメンズ館の顧客に合っているのでは」(ラグタグ)と見る。





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