「ノエラ」、ヒロタ傘下で再攻勢

2015/04/03 06:44 更新


 ヒロタのレディスSPA(製造小売業)「ノエラ」が今春夏から再攻勢をかけている。昨年11月に運営母体がヒロタに移って以降、生産体制を再構築しており、今春物から順調に商品供給できていることから売り上げが復調している。今後は同社のリテール事業のノウハウとの相乗効果を発揮しながら新規出店を目指す。

 同ブランドは、14年8月に民事再生法の適用を適用したオルケスからヒロタが買収し、昨年11月27日に傘下に入った。ブランドとしては14年春夏物から売り上げを大きく伸ばしていたが、14~15年秋冬物以降はオルケスの民事再生の影響で商品供給量が大幅に低下。通常より苦戦したものの「商品量が少ない中で戦った割には善戦でき、ブランドへの支持を改めて実感した」(関口則行ディレクター)。ヒロタへ移管後は早急に生産体制の再構築に取り組み、15年春夏物から新体制での商品供給を目指してきた。

 成果は商品が店頭に本格的に並んだ今年3月から出始めた。ブランド5周年を記念したフェアや商品なども仕掛けた結果、主力のルミネエスト店では、前年の実績がかなり高かったにもかかわらず、ルミネ10%オフ期間は前年と比べ3%増。他店も前年実績並みに復調しているほか、19日に新規オープンした福岡パルコ店は予算比10%増で推移している。

 また、ヒロタのリテール事業との相乗効果も感じ始めている。オルケス時代は社としてマルキュー系のイメージが強く、ノエラとの連関性は低かった。だが、ヒロタには主力の「トランテアンソンドゥモード」など近いゾーンのブランドがあることで、「情報や物作り、PR面など様々なプラス効果が期待できる」という。

 現在の店舗数は11。秋冬以降は再度出店を進める考えで、今秋から来春夏にかけて15~20店への拡大を目指す。今後は企画精度の向上による商品力強化を追求しながら、派生業態の開発なども検討していく。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事