樋口メリヤス工業の「つつした」、コロナ下でラボ開設1年 困っている人に商品を届けたい

2021/03/03 06:29 更新会員限定


イベント向けスペースも広いラボ

 大阪府枚方市の靴下メーカー、樋口メリヤス工業は33年の創業。長い歴史があるが、中江優子社長が6代目を継いだ時はドン底の状態だった。量販・下請け型からの脱皮を目指し、約6年前に苦労して開発したのが「つつした」だ。高伸縮糸を筒状に近い編み地に仕上げ、かかと部分がなくてもフィット感を保つという意外な発想の商品だった。肌に触れる部分は天然繊維で仕上げ、細番手糸使いのソフトな肌触りが好評を得た。

(山田太志)

 中江さんの人柄や逆境にめげないチャレンジ精神も話題を呼んでメディア取材が増加。百貨店などの期間限定販売やEC販売が伸び、東京メトロ構内で販売契約するなど、社業は回復した。地域のコミュニティー拠点として、工場・ショップ・カフェ・駄菓子屋を兼ねた「つつしたラボ」も隣の交野市に開設することに。ただ、オープン日が20年の3月1日、まさにコロナ下のスタートになった。

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