服飾副資材のフクイ(東京)は、9月中旬から「日本の逸品プロジェクト」をスタートする。すぐれた技術を強みに物作りをしているメーカーの逸品をプロファースト(同)が集め、フクイがプロモーションと販売活動を行う。「アパレル中心の店舗は、引き続きファッショングッズの品揃えを充実したいというニーズがある」と同社。既存顧客を対象に、ODM(相手先ブランドによる設計・生産)まで提案営業に取り組む。
プロジェクトの開始時点で参画したメーカーは13社。扱う商品は岡山・倉敷にある老舗機屋が織る帆布で作ったエレガントなバッグ類や、京都・宇治の和装小物メーカーが作る組み紐(ひも)を使ったカジュアルなヘアアクセサリーやストラップ、富山・高岡の銅鋳物技術を生かしたカップ、佐賀県の有田焼で作ったレトロなムードが漂う万華鏡などバリエーションは豊富だ。織りネームをそのままブローチにしたフクイのオリジナル商品「福紋」も併せて紹介する。
同社は「良質な物を作っていても、販路開拓や広報活動まで手が回らずに市場での認知度が上がらないメーカーは多い」と指摘。「日本製のすぐれた逸品を広めるお手伝いをしたい」という。主な提案対象はフクイの顧客。土屋哲朗社長は、「お客の理解度が高い当社の強みを生かして、最適な企画提案に努めたい」と話す。プロジェクトに参画するメーカーの協力を得て、ODMまで対応する考えだ。