ふかじ先生のWEBマーケティング教室⑦(深地雅也)

2018/11/09 16:50 更新


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ECで売上を最大化するにはどうしたらいいのか?

✳︎深地雅也さんの過去ブログはこちら

①卸先を活用して効率的に売上アップを狙う

前回の授業では、EC売上アップにおけるモールの活用方法についてお話し致しました。今回は「卸先」を活用してEC売上をどう最大化していくか?についてお話していきます。


○卸先ってリアルでの展開じゃないの?

はい、その通り。卸売り、つまりセレクトショップや百貨店に対して商品を卸す事です。これ、リアルでの展開になるんですがwebに確実に影響を及ぼします。

・流通量の増加

まずはこれですね。当然ですが、卸先を展示会に呼び込んでオーダーをもらうと生産量が増えますね。1、2店舗増えたくらいではそれほどの増加は見込めませんが、卸先も10件、20件増えてくるとそれなりのオーダー点数になってきます。ちゃんとした買取での取引をしてたら在庫リスク無しで売上アップも狙えます。

流通が増える=人の目に触れる機会が増える

という事なんで単純に認知度がアップします。そうなると自然と増えるのは「検索」ですね。有名セレクトショップに卸しが決まれば尚更ここが強化されます。webって「ふらっと寄ったショップで見た商品を購入」っていう事を実現させるのはめっちゃ難しい(ソーシャル強くないとできない)んですが、リアルなら簡単に起きるんです。そこで商品を知ってもらい認知度を上げていくという流れがまず必要になります。

・そのショップのファンが認知する

次の段階はこちらです。でもこれ、単純に卸すだけでは余程売れる商材でもないと実現しません。ではどうするか?ですが、そのショップの販売員さんや店長に「好きになってもらう努力をする」んです。足繁くショップに顔を出したり、こまめに商品フォローをしたり…。そういう細かな配慮をする事で、お店の人を味方につけます。そうすると自然と自店の顧客にプッシュしてくれるようになり、顧客が商品を認知していくのです。

あまり大きな声では言えませんが、消費者の中にはちゃんと目利きして商品を購入している訳ではなく、「誰が着てるか」や「どのショップで販売されてるか」を指標にお買い物している方も一定数いらっしゃいます。こういった方々に向けて、まずはショップを味方につけ、ブランドの認知度とファン獲得を実現していきます。


・卸先がwebで拡散してくれる

最近では地方セレクトでもECやソーシャル使ってweb戦略立てているところも少なくありません。そして、ファンを獲得できているセレクトは会員数やフォロワー数もそれなりにもっています。お店の人を味方につけれていたら、ここでも紹介される可能性は非常に高い。拡散力のあるショップがweb上で発信してくれると、それこそ不特定多数の方に見てもらえるチャンスですし、第三者の口コミを広めるチャンスになります。

一度有名ブランドで試してみるとわかりやすいですが、認知度が高いと自社のアカウントで発信するだけでなく、一般ユーザーが口々に投稿しているのを目の当たりにします。Twitterなんかでブランド名で検索してみるとわかりやすいですね。Instagramだとハッシュタグの投稿件数がその指標になったりしますし、Facebookは言語設定を英語に変えると検索欄で一般ユーザーの投稿が検索できます。

上記項目を順番に実現させていく事で、卸強化から様々な形でwebの拡散が実現されるのです。自社ECをやっていなくてもwebで拡散されているブランドが存在しますが、そういったケースは卸で有名セレクトが取り扱っていたりします。卸は営業努力で強化できるところでもありますので、自社で頑張ってコントロールしてみてはいかがでしょうか。

○いきなり小売を始めるのはハードルが高い

リアルでの展開を増やすなら直営店を増やせばいいのでは?と思われるかもしれませんが、直営店を出店するには莫大なコストがかかります。内装工事に家賃、展開する為の商品をオーダーと、これだけでも結構な費用です。これを何店も出店するのってかなりのリスクを背負う事になりますし、まずイニシャルコストが大きすぎて資金が無いケースもあります。


しかし、卸ならここまでのリスクを背負わず商品を流通させる事ができますし、今の時代だからこそのweb上での拡散が狙えるのです。また、出店コストが低いからといって急にECを始めたところですぐ売れる事はありません。顧客獲得が出来ていないんですから当然ですね。自分たちの潜在顧客をどこから連れてくるのか、その一つの手段としての卸の活用という捉え方ができるんではないでしょうか。

○利益率は低いけど…

こういう話をするとよく出てくるのが「利益率が低い」という点です。それは全くその通りです。何故なら卸って上代からの掛け率で卸すのですが、いいところ50~60%程度です。つまり1万円の商品は卸価格5000円~6000円になります。製造原価が3000円だとしたら粗利は2000円~3000円になるので、直営で売った方が利益率が高いというのはうなづけます。

なので、「利益率を高める」のは卸ではちょっと諦めた方がいいかもしれません。ブランドの成長フェーズによりますが、初期なら必要な投資だと考え、利益率度外視で拡大路線を進めるのも一つのやり方ではないでしょうか。

この連載で何度もお話していますが、自社ECを強化したいならブランド認知度とロイヤリティの向上が必要不可欠です。いかに市場に浸透させ、流通量を増やし人の目にとまるか。この視点をまず持ちましょう。

あのルイヴィトンも、日本でまず拡大するに当たっては百貨店を選び、拡大した後に路面店を出店しています。バーバリーも三陽商会のライセンスである「バーバリーブラックレーベル」や「バーバリーブルーレーベル」があったからここまで認知度が上がっています。ブランドによってそれぞれ拡散する為の施策はバラバラですが、まずは「どう拡散するか?」は絶対に考えないといけない要素です。

ラグジュアリーくらい強いブランドは直営店主体にどんどん切り替えていきますし、卸は縮小傾向にあるのは間違いありません。

Francesco Cantone / Shutterstock.com

しかし、全く使えないやり方か?と言われると、スタートしたばかりのブランドにとってはまだ一つの武器に成り得るのです。EC単体だけに囚われず、どうしたら全体的な売上アップを狙えるかをよく考えましょう。webだけで完結する事などほとんどのケースでありえないのですから、リアルとの組み合わせで自社の売上アップを実現させていきましょう。

では本日の授業はここまで。次回は「具体的なコンバージョンアップ施策」について解説していきます。

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ふかじ・まさや スタイルピックス代表。ラグジュアリーブランドのリテール管理と全国セレクトショップへのホールセール担当を経て、起業。高級衣料品、ミセス、ヤングカジュアル、などの経験を基に、ファッションに特化したECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を展開。スタートアップブランドの支援を中心に活動。その傍ら、服飾専門学校の講師も務める。深地さんのツイッターフェイスブック

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