フランス 感染防止策を再強化 百貨店はセール半ばで休業

2021/02/02 06:29 更新


BHVマレも再び休業に

 【パリ=松井孝予通信員】フランス政府は新型コロナウイルスの変異種による感染拡大を受け、1月31日から期限のない感染防止措置の再強化策を実施した。

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 仏では昨年12月初旬、2回目の都市封鎖を緩和し始めたが、感染者数の再拡大で1月17日から午後6時~翌朝6時の外出禁止令が講じられていた。仏政府は昨年3月からの都市封鎖と夜間外出制限の絶え間ない対策で、経済や教育の問題、また国民の精神的疲労を考慮し、3度目の都市封鎖に踏み切る前に、現行の措置の再強化を選択した。

 仏国立統計経済研究所は20年のGDP(国内総生産)は前年比8.3%減と、同調査開始以来最悪の予測を発表。衣料品チェーン店連盟の調査では、昨年の売上高は前年比25%減、うち80%が都市封鎖が要因とした。2月からの都市封鎖を想定していた小売り団体は政府に対し、食品以外の店舗の営業許可を訴えていた。

 新しい再強化措置では、英国を除く欧州域外との出入国禁止(例外あり)、テレワークの徹底、違反取締り、営業規制に重点をおいた。小売業については、食料品以外を取り扱う2万平方メートル以上の商業施設は閉鎖。これにより百貨店とSCは、セール半ばで再び休業に入った。営業が許される店舗では、客数制限が厳しくなる。この措置の対象となる企業及び従業員は、政府から連帯基金や部分的失業制度が受けられる。

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