パリの真ん中にある百貨店BHV(ベー・アッシュ・ヴェー)のアーケードに本物の亜麻(リネン)の畑が現れ、都市封鎖下のパリジャンたちにうれしい驚きを与えている。
つかの間の小旅行のような亜麻畑を作ったのは欧州リネン&麻連盟(CELC)。楽しみながら亜麻について知ってもらおうと、BHVとの協業による教育的プロジェクトを実現させた。畑には、亜麻の産地や栽培、環境負担の少ない点が説明されている。亜麻に初めて触れたある女性は、「繊維になる前の植物そのものが見られるなんて」と感動を言葉にした。
CELCのマリーエマニュエル・ベルツング事務局長は、「この畑はパリジャンへのプレゼント。1年がかりの企画で、亜麻はとても身近な植物ということを体験してほしい」と話す。
都市封鎖緩和でBHVが15週間ぶりに再開する5月19日には、亜麻の青い花が満開になるそうだ。そして店内ではファッションとライフスタイル10ブランドのリネン製品の期間限定店が開かれる。
(パリ=松井孝予通信員)