ファーストリテイリングが難民支援活動を拡充

2024/06/19 17:30 更新


柳井康治取締役グループ上席執行役員が、世界難民の日の前日にUNHCRと共同で難民支援活動拡充の考えを表明した

 ファーストリテイリングは、難民支援活動を拡充する。衣料品寄贈や自社店舗での難民雇用、避難施設での自立支援、チャリティーTシャツの販売などを行ってきた。6月20日には柳井正会長兼社長の個人寄付を受けた社会福祉法人が日本に暮らす難民の教育相談センターを開設する。

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01年にアフガニスタン難民に防寒アウター寄贈、06年からは国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と協働で難民キャンプの訪問、衣料支援を開始し、11年にはUNHCRとグローバルパートナーシップを締結。以降も日本やアメリカ、ドイツの店舗での難民雇用、バングラデシュでのロヒンギャ難民の自立支援にも乗り出した。

 22年に開始したチャリティーTシャツの販売では24年4月までに12億円を人道支援団体に寄付した。

 20日に開設する難民の教育相談センターは、社会福祉法人「さぽうと21」が運営するもので、教育を中心に日本で暮らす難民の困りごとに寄り添うサポートを提供する。柳井会長が個人として寄付し、ファーストリテイリング財団が新規事業活動として支援する。

 柳井康治取締役グループ上席執行役員は、企業として難民支援に取り組む理由について「世界中で商売をしている企業として(社会貢献活動)は必須だ。様々な形で具体的な支援活動を行うことは、店頭で働く社員が自分たちの商売と世界とのつながりを体感するきっかけにもなる」と意義を語る。



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