ファッション・コ・ラボ「オムニベース」 日本ユニシスにライセンス

2021/05/14 06:29 更新


 ワールドグループのファッション・コ・ラボは、日本ユニシスとOMO(オンラインとオフラインの融合)コマース事業者向けに、基盤システムの分野で協業を開始する。

 ワールドが保有・利用し、ファッション・コ・ラボがアパレル業界を中心に販売しているECソリューション「オムニベース」のライセンスを、日本ユニシスに提供。日本ユニシスは独自に機能を追加し、新サービスブランド「デジタラトリア」の一環として販売する。

 ファッション・コ・ラボの得意とする業務支援(サイト支援、カスタマーサポート、物流業務)などと組み合わせて提供し、事業者のOMO・デジタル化推進を支援する。協業後の第1弾クライアントとして、大手ファッション小売りへのサービス提供が決定しており、22年春の稼働を目指して準備中だ。

 オムニベースはこれまで、ECソリューションやEC業務受託を、中小規模のアパレルメーカーやEC事業者を中心に提供してきた。しかし、リアル店舗主力の小売業態はEC単体だけでなく、実店舗との在庫・顧客データ連携を前提としたOMOが求められるようになり、多機能や既存システムとの複雑な連携の必要性が高まっている。

 そこで、大手小売りやEC事業者のシステム構築・運用で培った日本ユニシスのノウハウとクラウド事業の経験を生かし、「年間EC売上高100億円以上を目指すブランドのOMO支援を行っていきたい」(中嶋築人ファッション・コ・ラボ社長)考えだ。ライセンス提供することで、事業者の「ワールドグループがサポートすることへの抵抗感」を薄める狙いもあり、業界での浸透を目指す。

 日本ユニシスが提供する新たなオムニベースは、年間EC売上高10億~1000億円規模の事業にまで対応できるSaaS型の基盤システム。フルフィルメントからEC構築、POS(販売時点情報管理)と連携する各種OMO機能、外部モールとの商品・在庫・売り上げ連携機能などがある。

日本ユニシスの齊藤昇代表取締役専務執行役員CMO(左)とファッション・コ・ラボの中嶋築人社長


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