レディス専門店のエムズ(福島県喜多方市)は20日、「副業支援システム」を導入する。販売員がSNSを活用し、自社商品の販売や紹介を行って報酬を得るもので、約800人の販売員が対象。働き方改革、雇用継続とともに、EC売り上げの拡大を狙う。
副業支援は、GMOテック(東京)のアフィリエイトサービス「GMOスマアフィ」と、リグラフィティ(東京)のインフルエンサー支援サービス「メクル」との協業で行う。アパレル企業でGMOスマアフィとの提携は初の案件。すでにメクルとは3月に契約し、5人の販売員を選んで、SNS活用教育と仕事紹介を行っていたが、アフィリエイトサービスも導入して実績計測できるようにした。
販売員がSNSで商品レビューを行い、ECサイトでの売り上げに貢献すれば、GMOテックからエムズに成果報酬が支払われ、その後貢献した自社スタッフにエムズが成果を支払う仕組みにして、煩雑な税申告などがないようにした。
アパレル小売業界は給与面や長時間労働などで、離職や人材不足が深刻になっている。同社は20~30代女性が客ターゲットのため、若い女性販売員が重要な戦力だが、出産・育児での離職防止、働き方の多様化を示したい考え。
販売員の副業を解禁し、基本給以外のマルチインカムを推奨し、育児休暇などの期間も有効活用してもらいながら、長く働ける環境作りを進める。また、成長販路であるECの拡大も促す。