手芸糸メーカーの野呂英作 キャンプなど新市場開拓へ

2019/12/03 06:30 更新


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 世界的に有名な手芸糸ブランド「ノロヤーン」を販売する糸メーカーの野呂英作(愛知県一宮市、野呂卓生社長)が、ウール一貫生産の強みを生かして、キャンプやアウトドアなど新市場開拓を進めている。

(浅岡達夫)

 手芸やアパレルの市場が成熟していることを背景に、ウールを使った新商品を軸に新市場開拓を図る。その一つがアウトドア・キャンプ市場。原料加工から紡績までのウール一貫生産の強みを生かし、特徴あるウール商品を提案する。その第一歩として、キャンプに関するモノ、コト、体験などの総合イベント「キャンピクニック」に初めて参加した。

キャンピクニックでキャンプに使えるウールを紹介

 同社はウールやモヘヤなどの動物繊維で「牧場発の洗い上げ原毛を直輸入し」(野呂社長)、原毛の調合からカードなどの前工程、ミュールとリングの紡績による糸作り、撚糸加工までの自社一貫生産が特徴。海外向けが70%、国内30%で海外での知名度が高い。商品構成は手芸糸70%、ニット向けなど工業糸30%。

 「加工段階を極力コンパクトにしているためエネルギー効率も高い。また繊維を傷めずに繊維本来の風合いや機能を最大限発揮できるようにしている」。このため「人の手による物作りが基本。機械設備はそのサポート」という点も訴求している。こうした「シンプルでナチュラル、省エネルギー性、さらにはウールなど天然繊維のサステイナブル(持続可能)な特徴を広く訴えられないか」として、新規分野に参入する。

 このほど出展したキャンピクニックではスライバー(精紡の前の粗紡状態の糸)を材料としたシートやブランケット、キャップなどを紹介。さらには来場者が触発されて物作りできるようにスライバーそのものも展示した。手作りによるホビーの可能性も提案した。

スライバー状態のウールを展示

 本社隣にショールームも開設した。同社が販売する商品全般のほか、キャンプやアウトドア向けなどのサンプル商品を展示。さらに、興味を持った人やクリエイターらが交流できるハンドクラフト体験の場なども設け、「体験や人のつながり、野外活動への広がりなどを進め」さらに新たな市場開拓を図る。

ショールームを開設し体験や交流を促進(ショールーム展示)

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