シーズメン 外神田商事と業務提携 メタバースファッション事業開始

2021/12/01 06:26 更新


アバターの「レイニィ」(中央)と「ポリゴンテーラーファブリック」の商品第1弾(左右)

 カジュアル専門店のシーズメン(東京、三河宏彰社長)は、外神田商事(東京、喜田一成社長)との業務提携を通じて、メタバース(オンライン上の仮想空間・仮想世界)ファッション事業に進出した。10月下旬にメタバースファッション専門アパレルブランド「ポリゴンテーラーファブリック」を立ち上げ、11月1日から公式オンラインショップや一部店舗、アマゾンで販売を始めた。22年初頭には第2弾の発売を予定する。

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 中長期的な視点で新事業の芽を育成しようとするシーズメンと、メタバースを基軸にした新たな事業機会に注目する外神田商事との間で議論を重ね、衣料品関連領域において、現実とバーチャルを横断した新たな事業を模索していくという方向性で一致した。新ブランドのプロデューサーは、外神田商事の喜田社長が務める。

 メタバースファッションの最先端を行くアバターと協業し、アバターの衣料品を、コスプレではない普段使いできるユニセックスなファッションとしてデザインし直し、現実の衣料品として商品化する。現実のプレーヤーとバーチャルのアバターが同じアイデンティティーを持つという新しい価値と体験を提供する。

 商品第1弾は、3Dモデラーの長兎路こより氏が制作する人気アバター「レイニィ」の衣料品を現実の商品として発売。ジップアップブルゾン(1万7900円)やスタンドカラープルオーバー(8900円)、ボディーバッグ(7500円)を揃えた。

 メタバースファッション事業を通して、サブカルチャーを楽しむ新たな若年層の獲得を進めるとともに、現実の衣料品をメタバースのアバター用に変換して輸出する新事業も検討している。

 外神田商事は、漫画家やイラストレーター、同人作家といったクリエイターの支援サービスを行っている。喜田氏は、サブカルチャー業界で広く知られている人物。14年に3Dモデル投稿サービス「ニコニ立体」を開発したほか、18年には国内のクリエイターに対して世界中のファンが作品をリクエストできるコミッションサービス「スケブ」を個人で開発し、21年10月時点で総登録者数150万人を超える世界最大級のコミッションサービスとなっている。



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