コンバースフットウェアは、「コンバース」ブランドで男性客の取り込みを強化する。18年秋物からレザースニーカーなど男性好みのデザインを拡充。19年春夏にはダッドシューズを揃えたモデルも復刻する。スニーカーブームや、主力モデルである「オールスター」のバリエーション拡大などにより、この1、2年で女性比率は高まったが、同社では男女構成のバランスが崩れたと見る。男性用商品に力を入れることで、全体の販売量を増やしながら男女比を以前の半々に戻す。
(杉江潤平)
18年秋冬では、新たに投入する3モデルのうち、2モデルを男性向けとした。そのうちの一つ、「オールスタークップ」は、アッパーにレザーを使い、全体にドレッシーなヨーロピアンテイストとし、ジャケットとパンツのスタイルに合わせやすくした。
本格的にメンズ強化を打ち出す19年春夏では、80~90年代のレトロスポーツファッションをシーズンテーマに設定。衝撃吸収と反発性を備えた2層構造の新開発ミッドソールテクノロジー「エナジーウェーブ」を採用したダッドシューズなどを打ち出す。
同社はこの間、オールスターのバリエーション拡大に取り組んできた。快適性を高めた「オールスター100」(17年春夏)や、廉価版の「ネクスター110」(17年秋冬)、従来品に比べ約半分の重さの「オールスターライト」(18年春夏)を出したところ、「履き心地や軽さ、価格メリットを求める女性客が敏感に反応した」(北島義典社長)という。その結果、女性客比率が60%強にまで上がった。しかし、ブランドが「女性向けに振れ過ぎた」とも見ており、18年秋冬からは改めて男性客への訴求を強め、男女バランスを取るようにする。