香港コバルト・ファッション 本社にイノベーションラボ

2018/07/26 06:27 更新


 香港の大手ニッター、コバルト・ファッションは本社内に「CSイノベーションラボ」を開いた。島精機製作所のデザインシステムと無縫製横編み機「ホールガーメント」などを設置、デザインシステムで3Dバーチャルサンプルを実現し、初回サンプル品の完成度を高めてサンプル製作にかかる手間や時間を大幅に短縮する。様々なニットウェアを生み出す実験場にする。

(高田淳史)

 揃えたのは、島精機のデザインシステム「SDS‐ONE・APEX3」、ホールガーメント機「MACH2XS」、最新鋭の横編み機「SVR123SPSV」など。洗いやアイロンプレスの設備も整え、ニットウェアをAPEX3を使って企画し、ホールガーメントでワンピースなら数十分で1着を作成、フィニッシングまで一貫で手掛ける「ミニ工場」のイメージ。

 ファーストサンプルの出来上がりまでを短くし、「消費者や顧客が求めるスピーディーでフレキシブルな物作り」(ウィリアム・フォンリー&フォングループチェアマン)に応える。単にスピードに挑戦するだけではない。現在はまだ少ないが今後、生産拠点にホールガーメント機を導入、ラボと結んで企画から生産を一貫でつなぎ、量産化する。コバルト・ファッションが掲げるのが、「ニットウェア産業に革新をもたらす」。その核が動き始める。

最新の「ホールガーメント」機などが揃う


この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事