三越伊勢丹は18年秋冬から、婦人服PB「クロージング・イセタンミツコシ」で全アイテムに機能表示を付けるなど顧客へのソリューション(問題解決)対応を強める。「ブランドコンセプトの一つである、気が利いている服」(畑中慎一郎バイヤー)に沿い、新・機能服に進化させる。
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全アイテムに、洗える、ツーウェー、静電気防止、撥水(はっすい)、蓄熱などの項目の商品タグを付ける。表示はピクトグラム(絵文字)で、一目で分かるようにした。デジタル化への対応としては、インスタグラム上で発売前に今シーズンの全商品が閲覧できるようにして、顧客の利便性を高める。
さらに宅配クリーニングのリネットと連携し、アフターケアサービスを8月から始める。スマートフォンで商品に添付したQRコードを読み取り会員登録すると、「プレミアム会員限定サービス」などで優待する。
同ブランドはヤングからアダルト、シニアまでの既存9PBを集約し、17年秋冬からスタートした。無地でベーシックなデザインが基調だが、従来のコーディネート視点のブランド型から単品競争力のあるアイテム型へ、商品を再編した。ニットやカットソーアイテムなど商品特性ごとに専任担当者を付けて国内外の工場と直接取引する。
価格はモデレートラインが中心。カシミヤニットのカラーバリエーションのほか、パンツのウエスト部のゴム仕様、リバーシブルのダウンコートなど機能性を重視したのが特徴。ここ1年で支店・地域店での売り上げの伸びが目立っている。