菓子大手のカルビーがルミネに出店 その理由とは?

2017/11/02 04:29 更新


ルミネエストに出店したイエトモ

 食品大手のカルビーは、「Be to C」(小売り)事業の一環として、東京・新宿のルミネエストに、日本各地からロングセラーの菓子や雑貨を集めたユニークなショップ「イエスタディズ・トゥモロー」(イエトモ)をオープンした。

 イエトモは日本の菓子メーカー120社のロングセラーの菓子や限定品、地元だけにある菓子のほか、菓子にちなんだオリジナル雑貨(トートバッグ、文具、ワッペンなど約60種)を集めた。ルミネエスト地下1階に売り場面積約178平方㍍で開設。同社にとっては小売り事業への本格進出の足掛かりとなり、今後、雑貨などを含めたオリジナル商品開発を進めながら多店舗化を進める。

 特徴は120社の菓子メーカーからカルビーが商品を集めて販売すること。菓子市場は縮小傾向にあり「これまでのメーカーは生産者視点で商品を提供してきたが、消費者視点で消費者が楽しくなるようなものを提供しないといけない。ライバル企業の商品を集めて販売するのは、従来の感覚ではビジネスのパイを拡大することはできない」(松本晃カルビー代表取締役会長兼CEO=最高経営責任者)とし、小売り事業に乗り出した。

小売市場開拓に本腰(松本会長=右と鎌田本部長)

 イエトモは20~30代の女性やファミリー、外国人観光客などを対象にしており「ターゲットをしっかり獲得しているルミネエストが最適」と判断した。売り上げは「毎日100万円以上」を目指しており、年間で4億円近くを見込む。

 約200種の菓子の中から自分の好きなものだけ量り売りで買える「ぐるぐる」や、カルビーの工場で使っている梱包(こんぽう)機を設置。オリジナルのピロー袋に自分の好きな菓子を詰めるなどわくわく感を演出し、顧客参加型の売り場を提案している。



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