三越伊勢丹は企画、生産から販売までを一貫して手掛ける自主開発の「BPQC」の期間限定店を7月4日まで伊勢丹新宿本店に出している。これまでは地方店や郊外の小型店での販売が中心だったが、都心店やグループ外への出店を視野に入れたSPA(製造小売業)型モデルの確立を目指す。
BPQCは2000年に「良品適価」をコンセプトに誕生。その後、大人の新定番としての価値を追求したライフスタイル提案型にリ・ブランディングした。婦人服だけでなく、生活雑貨、紳士服などに商品領域を広げる。
伊勢丹新宿本店での期間限定店は3月に続く第2弾で、「春は良品適価の日常着や生活雑貨が好評だった」という。新宿本店のプライスラインに比べて2割低いモデレートゾーンで価格の選択肢の幅を広げた。
今回は秋まで着られる商品を揃える。薄くてハリ感のある接触冷感素材を使ったスタンドカラードレス(1万7280円、税込み)やハリ感のあるタイプライター生地を使った分量感のあるスタンドスキッパーシャツ(1万4040円)など先行商品が中心となる。
雑貨は高密度ポリエチレン不織布「タイベック」のショッピングバッグ(2916円)、3センチのインヒールを入れたモカシンシューズ(1万1880円)など新作を投入する。
昨年8月に刷新したBPQC専用ウェブサイトとの連動やSNS(交流サイト)を通じた情報発信で来店を促す。BPQCは、三越伊勢丹グループの地域店、支店の平場や小型店「エムアイプラザ」などに販売拠点をもつ。恵比寿三越の編集型ショップは6月1日に40平方メートルから70平方メートルに拡大した。16年度売上高は10億円超の規模に拡大した。
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今すぐはもちろん、秋まで着られるアイテムを揃える「BPQC」(伊勢丹新宿本店の期間限定店)