【PR】旭化成「ベンベルグ」、インドで新進気鋭デザイナーとコレクション披露

2022/03/30 00:00 更新


 ベンベルグは昨年、生産開始から90周年を迎え、リブランディングによって新たに再定義したブランド価値やこれからの方向性を発信している。インドにおいてもリブランディングを進める一環として、3月には新進気鋭のデザイナーPayal Pratap Singhとコラボレーションし、伝統的な民族衣装を現代的にアレンジしたベンベルグ使用のコレクションをインド最大のファッションイベントで披露した。

 インドは「ベンベルグ」事業にとってつながりの深い地域。民族衣装を中心にベンベルグの主力の販売市場であり、原料のコットンリンターの調達先の一つとしても重要だ。この間、現地への技術指導を通じて雇用創出や所得向上を目指し、また、繊維産業関連の大学との産学連携で若手人材の育成にも力を注ぐなど、同国の繊維ファッション産業発展に尽力している。

インドは民族衣装を中心にベンベルグの主要市場

インドにおいても新コンセプトを追求

 Payal Pratap Singhは、1994年にNIFTデリー(国立ファッション工科大学)を卒業し、1999年までヨーロッパの向けのデザインハウスで働いた。その後、デザイナーのRajesh Pratap Singhの下、2011年まで10年以上さまざまな職務に従事し、2012年に自らの名を冠したブランド「PayalPratap」を立ち上げた。同ブランドはインドの広大な風景、さまざまな地域の豊かな文化を背景に、伝統の職人技を活かした複雑な刺繡、テクスチャリング、パッチワークのディテールにモダンなモチーフを取り入れて、一時のファッショントレンドに左右されない普遍性を持っている。

Payal Pratap Singh(左)は2012年に自らの名を冠したブランド「PayalPratap」を立ち上げた

 一方、ベンベルグは昨年のリブランディングを機に、新しいタグラインに「Crafted Elegance」を採用し、こだわりを持った日本製再生セルロース繊維と、華美ではない普遍的な美しさを表現する思いを込めた。

 インドにおいても新しいコンセプトを訴求し、情報発信を強めるねらいから、Crafted Eleganceと共通点を持つPayal Pratap Singhのデザインでインド最大のファッションイベント「Lakme Fashion Week」(LFW)に参加した。3月24日に開かれたサステナブル・ファッション・デーでは「Payal Pratap」とコラボレーションし、伝統的民族衣装をベンベルグを使って現代的にアレンジしたコレクションを発表した。インスタグラムやLFWのフェイスブックページでもストリーミング配信した。

 コレクションは、草木や花といったインドの伝統的な柄のモチーフを使いながら、キャミワンピやパフスリーブのワンピース、サファリジャケットといったリゾートを感じさせるアイテムに落とし込んだ。ベンベルグならではの美しい光沢やドレープと、リラックスした雰囲気、インドの伝統的な要素がうまくミックスされた。

LFWではインドの伝統的な要素をうまくミックスしたコレクションを発表した

ファッション産業支える人材育成

 ベンベルグは世界で唯一、旭化成だけが生産するコットンリンターを原料とした再生セルロース繊維。シルクのような美しい光沢や柔らかな肌触りが特長で、吸放湿性や接触冷感といった機能にも優れる。服を脱ぎ着する際に滑りがよく静電気の発生を抑えられることから高級裏地の定番となっているほか、夏の快適インナー、ファッション衣料などにも採用される。

 世界的に環境意識が高まる中、最近ではサステイナブル(持続可能な)素材としても注目を集めている。原料のコットンリンターは綿実油を生産する際の副産物であり、また同素材は土壌中での生分解性もある。

 インドへは1976年から糸輸出を開始、現地で織られた生地がシルク代替でサリーやデュパタといった民族衣装に使われている。もともと市場としてつながりの深いインドだが、2016年から国連開発計画が主導する「ビジネス行動要請(BCtA)」に参加し、ソーシャルの取り組みも強めている。BCtAは貧困や格差解消、SDGs(持続可能な開発目標)の達成へ向けたビジネスソリューションを模索し、世界300社近くが賛同している。

 旭化成はコットンリンターの採取・製造に必要な設備や機器を現地企業に無償で貸し出し、技術者も派遣。品質向上で現地のビジネスを拡大し、所得向上や雇用創出を目指している。同時に、生地生産者に対しても技術支援をして品質や開発力を高め、収益向上による労働者の賃金増を目指してきた。

 また、産学連携を通じた人材育成にも取り組んできた。繊維産業関連の国立大学4校と連携し、ベンベルグのレクチャーを行って素材の特長や価値を伝えるほか、生地産地の見学も実施。卒業ファッションショーのメインスポンサーにもなっている。

メインスポンサーを務めたNational Institute of Fashion Technologyの卒業ファッションショー

旭化成「ベンベルグ」のホームページはこちらから

企画・制作/繊研新聞社 業務局



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事