【PR】旭化成 「ベンベルグ」・新たな機能裏地で用途拡大、新定番として広くアピール

2022/03/29 00:00 更新


 「高級裏地」を代表する旭化成「ベンベルグ」に、新たな機能裏地が誕生した。ライフスタイルや装いの変化から裏地に求められる機能を探り、“洗いやすさ”と“軽さ”を追求した。ベンベルグや裏地そのものの課題を改善することにもつながり、アフターコロナの新定番として広くアピールしていく。

快適な着心地を叶える

 ベンベルグは、旭化成が世界で唯一生産しているキュプラ繊維のブランド。綿実油を精製する際の副産物であるコットンリンター(綿花の種の周りに生える産毛)を原料としており、環境に配慮した生産方法や生分解性から、サステイナブル(持続可能な)素材としても世界的に注目されている。

 インナーからアウター、民族衣装など用途は多岐にわたるが、最も知られているのが裏地だ。スーツを中心に国内外のブランドで長年支持され、高級裏地のポジションを確かなものにしてきた。その理由は、ベンベルグの様々な機能に裏打ちされる着心地の良さ。滑らかな肌触りで摩擦が生じにくいため、体の動きを妨げず、スムーズに着脱できる。湿気を吸って吐き出す吸放湿性にも優れ、ムレやべたつきを抑える。表地に寄り添って美しいシルエットを作るしなやかさやシルクに似た優美な光沢も、高級裏地と言われる所以だ。

ベンベルグ裏地の全ラインナップが閲覧できるベンベルグ裏地ミュージアム
ウォッシャブル裏地AKE4800

“洗える高級服”に対応

 新商品の一つは、洗いやすさが特徴のAKE4800。洗濯で縮み(寸法変化)やしわが起きやすいベンベルグの弱点を、ポリエステルを交織することでクリアした。織り組織の工夫で、水抜け性を向上させたこともポイントだ。洗濯によるしわは、脱水時にかかる生地への負荷も大きな原因。AKE4800は、糸同士の空間を広く空けた織り方を採用し、水が抜けやすくすることで、生地への負荷を軽減した。さらにピッチが細かいストライプ柄にしたことで、しわを目立ちにくくしている。

 ウォッシャブルをうたったベンベルグ裏地は以前からあったが、AKE4800は従来品に比べ、寸法変化率と水抜け性を向上させた。洗濯後のしわの残り具合を示すW&W性(ウォッシュ&ウェア性)は3.5級を実現した。

 コロナ下で生活者の衛生意識が高まったことを受け、旭化成はウォッシャブル裏地の開発を加速し、3年で販売にこぎつけた。ウォッシャブル機能は今や、高級な表地を使った服でも珍しくなくなってきた。AKE4800は、そういった表地に見合う上質感とウォッシャブル機能を併せ持つ裏地としても、需要の獲得が期待される。

しわが目立ちにくくなり、寸法変化率、水抜け性ともに向上した

25%ダウンでシーズンレスに

 AK1560は、年々軽くなるメンズスーツの表地に対し、それに合った軽やかな裏地が必要という問題意識から生まれた商品だ。織物のタテ、ヨコともに細い糸を使い、同じツイル組織の従来品に比べて約25%軽量化した。

 シーズンを区分せず、1年を通して着られるアパレル製品が増えていることも背景にある。より薄くしなやかになったAK1560は、シーズン問わず使える新定番としてフォーマルウェアやスーツだけでなく、カジュアル衣料にも幅広く提案する。カラーストックもベーシックカラーだけでなく、トレンドカラーから採用したカラーをラインナップに加えた豊富なバリエーションで、シーズンやカテゴリー、アイテムを問わず使いやすくした。

軽量化が進む表地に合わせて薄く軽やかになり、新定番として幅広いアイテムに提案する

ニーズに合わせて進化

 軽量化を図るため、裏地を使用しないスーツやジャケットが増えている。飯高健ベンベルグ事業部ライニング営業部部長は「裏地がない方が軽くて着やすいイメージがあるかもしれませんが、裏地があることで滑りが良くなり、着脱しやすくなる。ベンベルグの吸放湿性により快適さも増します」と話す。AK1560は「重さだけで敬遠してしまう」アパレルなどに、ベンベルグ裏地の良さを理解してもらう糸口になる商品だ。

 「コロナ下でカジュアル化の流れが勢いを増していますが、フォーマルウェアやスーツがなくなるということはないと思います。きちんとした服が着たいというニーズはあり、きちんとした裏地を提供してそれに応えたい」と意気込む。主力であるスーツのトップゾーンを守りながら、「マーケットのニーズに合った裏地を投入していきたい」とし、引き続き新商材の開発に力を注ぐ。リサイクルポリエステルとの複合など、22年度中に複数の新商材を出す計画だ。

「顧客のニーズをもとに新商材の開発を強化する」という飯高部長

旭化成「ベンベルグ」のホームページはこちらから

企画・制作/繊研新聞社 業務局



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