撚糸加工、タオルメーカーの浅野撚糸(岐阜県安八町、浅野雅己社長)は、福島県双葉町と工場進出についての立地協定を締結した。22年7月の完工をめどに、撚糸加工の新工場を設立する。岐阜県大垣市で16日、調印式が行われた。
同社が開発したのは独自の撚糸加工「スーパーゼロ」。この加工によるタオル「エアーかおる」を07年から販売し、累計販売数は800万点を超える。19年度も180万点を予定している。
スーパーゼロの撚糸加工・糸の拡販もあり、19年10月期は前期比70%増の売上高23億円の見込み。加工量も拡大を続け、新たな拠点作りを模索してきた。
同社は今年が設立50周年の節目。「復興の第一歩を歩み始めた双葉町とともに、向こう50年の経営ビジョンを共有したい」(浅野社長)として、同町への工場進出を決めた。
双葉町は経済産業省や福島イノベーション・コースト構想推進機構と共同で、東日本大震災及び原子力災害からの復興を目指している。同社が進出する双葉町中野地区復興産業拠点は、町の復興の先駆けの一つ。