AOKI、レディス比率3割に向け新戦略 「ミワク」をブランド化

2024/10/17 06:28 更新


「ミワク」のブランドキャラクターに就任した上戸彩さん(左)と今田美桜さん(右)と緑河育美ブランドディレクター

 AOKIは働く女性に寄り添うプロジェクト「MeWORK」(ミワク)を今秋からブランド化し、レディス事業をさらに強化する。7月に同社初となる部署横断のプロジェクトチームを発足し、物作りとマーケティングの両面から商品力を強化する。中長期的にはレディス事業の売り上げ構成比を30%(現在21%)の実現を目指す。

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 同社のレディス事業は02年からパーソナルオーダースーツとしてスタート。08年に既製スーツを販売し本格化した。10年ごろにフレッシャーズや就職活動などのオケージョン需要を中心に成長し、市場で一定のシェアを獲得した。その後、人口減・少子化で女性の社会進出が進む中、ターゲットを働く女性に転換し、14年に機能性の高い商品販売を始めた。そこから10年で売り上げを28%伸ばした。

 ミワクプロジェクトは21年にスタート。コロナ下に価値観が大きく変化する中、働く女性の個の悩みを商品の快適性で解消するのが目的で、コスパ、タイパを実感してもらえる商品が揃う。プロジェクトによって、レディス商品購入者は30~60代の働く女性まで幅が広がり、レディス全体の売り上げを押し上げた。

 部署横断のプロジェクトチームはマーケティング視点の商品開発はもちろん、ブランドの意思を伝える営業部門と広報・広告簿問の連携、ブランドの戦略策定やブランディング活動に加え、一貫したミッションを実践する。ミワクのブランドマネジャーは販売促進部コミュニケーション戦略担当の緑河育美さんが兼務する。今秋から立ち上げた商品は、高機能レディスウェアとして「洗える」「防シワ」「ストレッチ」のほか吸汗速乾、撥水(はっすい)、近赤外線カットなど14機能を備える。ツイードストレッチのダブルジャケットで税込み2万6290円、「バレリーナパンツ」で8789円。ブランドキャラクターには、上戸彩さん、今田美桜さんを起用した。

 ブランドスタートと併せ、常に女性客の悩みやリアルな声をすくい上げる場として、ジャケットを着用する女性を応援・サポートする「ジャケジョ研究所」も23年10月に立ち上げた。SNSを活用した身近な悩み解決サポートにも力を入れている。社員の自発的な企画が好評で、インスタグラムは1年間でフォロワーの伸長率が2.7倍超、人気スタッフの着回しコーディネート企画は再生回数が100万回を超えることもある。



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