コロナ禍で人々の衛生意識がぐっと高まり、ウイルスや細菌対策に目が向けられている。抗ウイルス性や抗菌性を備えた衛生関連商品は急増、マスクのほか、肌着やタオルなど暮らしに身近な商品も多い。感染拡大の終息がますます不透明になる中、生活に定着していきそうだ。
「当初の見込みより1.5倍の売り上げ」というのは、イトーヨーカ堂。シキボウの抗ウイルス機能加工「フルテクト」のマスクを昨年10月下旬から販売している。30枚入りで1980円は、他社品より枚数が少なく高価だが「抗ウイルス性があり、4層構造の日本製で、衛生的な個包装がお客様のニーズに合致して売れている」と見る。
高まる健康意識
マスク不足が解消された今、商品の特性上、販売および製造元への信頼感が購入の決め手になっている模様。「本業のスーツで培った信用力が売れた理由」と胸を張るのはAOKI。5月に発売した抗菌加工の「洗えるマスク」が店頭とECで累計1000万枚売れた。
衛生機能加工素材メーカーは「これまで細々と販売していた」と口を揃えるが、昨年は販売量が飛躍的に伸びた。「健康に対するかつてない危機意識の高まり」(クラボウ)が背景にある。
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