アマゾンジャパンは18年春、ファッション専用の撮影スタジオを東京・品川シーサイドに開設する。ニューヨーク、ロンドン、デリーに次いで四つ目で、4階建ての延べ床面積7500平方メートル超はアマゾン最大。画像・動画を年100万点超制作し、消費者がサイトでアイテムの細部や表情を比較購買しやすくする。スタジオはデザイナー、ブランド、企業、専門学校生にも活用してもらう。
◆購買の障壁除く
アマゾンの国内ファッション販売は急成長中という。ここ数シーズン、東京のファッションウィークのメインスポンサーとなり、多彩なブランドを扱い、アイテムは100万点を超える。品揃えが豊富になる中で、よりユーザーがアマゾンファッションでより購買しやすい環境整備に向け、障壁となっているサイズ、カラー、素材、デザインといった細部のディテールを、画像や動画でより分かりやすくするため、撮影スタジオに投資する。
現在の撮影スタジオは年10万点以上の画像・動画制作を行っているが、ユーザーからは「自分が服を着た時のイメージが分からないし、情報不足」といった要望が出ている。その声に応えるため、画像や動画の精度を高め、全ての商品でスタイリングを比較できるように変える。特に、着用している動画を増やす。
ジェームズ・ピータースバイスプレジデントファッション事業部門統括事業本部長は、「アマゾンファッションの売り上げを伸ばすためでなく、ユーザーがファッションをECで買う上での障壁を取り除く。あらゆる顧客に、あらゆるファッションブランド、アイテムをセグメントせずに紹介する。アマゾンに接する全てのコミュニティーをサポートするのがアマゾンの役割」と話す。
◆イベント利用も
スタジオは世界4拠点あるうちで最大。スチール撮影場11、動画撮影場5、編集スタジオ2に、ヘアメイク、ラウンジ、会議室を設置する予定。
スタジオは国内ファッション業界への継続支援という位置づけで、業界の雇用も創出する。