アダストリア、販売職の接客力を引き上げ 社内ロープレ大会に全員参加で士気向上

2024/11/28 06:30 更新


24年の「ベスト・オブ・プラチナ」に選ばれた島﨑店長の接客は笑顔が印象的

 アダストリアは接客力の底上げに力を入れている。年に一度開く社内接客ロールプレイング大会を通じて販売員を評価し、結果に応じたインセンティブ(報奨)などでモチベーションを向上、キャリアパスの多様化にも貢献する。

 18年に始まった社内ロープレ大会「SSC全国選考会」では、アルバイトを含む全販売員に参加資格があり、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナを認定する。参加者はエリアマネージャーなどによる地域別の書類審査、商品紹介の動画審査を経て、店頭接客ロープレの地区大会に進む。全国上位15人で3枠のプラチナランクを競う最終審査は、店頭・オンラインそれぞれの接客力が問われる。最優秀者は「ベスト・オブ・プラチナ」に認定される。

 支店営業本部教育チームの葛巻友子氏は「全ての販売員が一定の接客力を身に着けているべき」と話す。販売員全員が参加できるため所属ブランドを問わず接客意識が高まり、セルフ販売がメインのブランドから上位認定者が出ることも少なくない。

 ゴールド以上には報奨金が出る。シルバー以上に認定されると、アルバイト向け研修指導などの業務に関わる資格が得られ、自身が決めた計画通りに業務を行うとインセンティブが支払われる。

 24年のベスト・オブ・プラチナに選ばれた「レイジブルー」イオンレイクタウン店の島﨑稜介店長は「自分の接客を認めてもらえたのがうれしい。経験を生かし、後進の育成ができる人材になりたい」と話す。今後は認定を客やディベロッパーからの販売員の信頼につなげる考えで、「社外ではまだ制度が知られていない。周知の方法を模索」(葛巻氏)していく。

葛巻友子氏(左)と島﨑稜介店長


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