アダストリアの自社開発素材 25年春夏向けは猛暑対応を重点に

2024/07/10 07:59 更新


レーヨンを使った接触冷感素材などを豊富に揃えた

 アダストリアは25年春夏の独自開発素材で、接触冷感など猛暑に対応する機能性素材を拡充する。天然繊維の風合いを生かした素材も増やすが、合繊の混紡率を上げるなどして価格を抑える。

 綿・レーヨンの糸を使った編み地に、清涼感を与えるキシリトール加工のナイロンの裏地を合わせた生地は、チュニックやカットソー製品向けに開発した。夏用のニットトップ向けには、綿糸の芯にポリエステルを巻き付け、肌離れを良くした糸を作った。

 「合繊100%の機能性素材を使った商品が自社ブランドに多いが、一方で天然繊維の風合いを求める客も増えている」(素材開発部)。既に実績がある麻とポリエステルなどを合わせた素材を拡充する。麻の高騰に合わせ、合繊の比率を増やし、価格を下げた素材を開発した。

麻とポリエステルなどを合わせた素材で天然繊維の風合いを生かす

 綿のような風合いのポリエステル「コタット」も強化する。23年春夏の開始以来、自社ブランドで累計30万メートルの使用実績がある。新たに防透け機能を持つ生地を開発し、白シャツなどに使う。

 自社ブランドの商品企画が製品をイメージしやすいように、R&D本部と連携し、トレンド調査に基づいた製品サンプルの展示も増やした。特にジーンズを充実させた。綿・リヨセルで6~8オンスの軽めの生地でシルエットは太めで、薄い青になるまで洗いをかけたものを推す。

ライトオンスのジーンズはウォッシュをかけて提案する

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