アダストリア、NTTデータの「シータートル」導入へ カーボンニュートラルを促進

2024/03/05 17:30 更新


シータートルは企業ごとの温室効果ガス削減努力が反映される「総排出量配分方式」を採用

 アダストリアは4月から、国内外グループ会社、105以上のブランド・業態に、NTTデータの温室効果ガス(GHG)排出量可視化プラットフォーム「C-Turtle」(シータートル)を導入する。ファッション業界でGHG排出量削減のモデルケースを構築し、「業界にもGHG削減という共通の目的意識を波及させたい」考えだ。NTTデータとともに「環境先進企業」の基盤を確立する。

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 シータートルは「総排出量配分方式」を採用し、スコープ3までを含めたサプライチェーンの排出量の可視化・削減を支援する。総排出量配分方式はスコープ3の算定にサプライヤーの排出量の実測値(一次データ)を活用し、サプライヤーの削減努力を自社排出量に取り込むもので、ファッション業界での採用はアダストリアが国内初という。

 製品別カーボンフットプリント(CFP)の排出量も算定し、サステイナブル素材を用いた成果を製品レベルで可視化する。より効果的な削減や、消費者が排出量が少ない製品を選択できるといった行動変容の促進に期待する。

 アダストリアは気候変動対策に対するビジョンとして、「環境への配慮と営業活動の両立」を設定し、50年カーボンニュートラルの実現を目指している。環境負荷の少ない素材の積極的な使用など、製品ごとの環境影響の可視化などにも力を入れている。

 NTTデータは今後、企業別排出量に加え、製品別CFPの算定を高いレベルで両立させる方式を確立していく。さらに、サプライチェーン全体のGHG排出量削減に向けたコンサルティング、ソリューション提供を拡充するとしている。

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