繊研新聞が調査した24年春夏テキスタイルキーワードランキングは、「サステイナブル」(持続可能な)が10シーズン連続で1位となった。
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エコを中心にサステイナブル素材は浸透しつつあるが、さらに需要が拡大すると見られており、意匠や機能での差別化が焦点だ。
サステイナビリティーへの関心の高まりは自然回帰を促し、「ナチュラル」を3位に押し上げた。天然志向が強まり、5位の「麻」も麻調ではなく本物の麻に支持が集まっている。ナチュラルなムードは、シアサッカーに代表されるシボや洗い加工の緩やかなしわとも結びつき、「凹凸」が上位を維持。加えて、ツイードやジャカード、「レース・刺繍」など表面感豊かな意匠素材が広がりそうだ。ランク圏外では、クラフト感への注目から「複雑・手仕事風」が急浮上した。
アンケートの対象は、原糸・テキスタイルメーカー、コンバーター、染色加工業、商社。シーズンのキーワードをテイスト、タッチ、原料など50以上の中から五つ選んでもらい、理由や想定する用途を聞いた。有効回答数は39。