23年春夏向けのレディスシューズは、ローファーのバリエーションが豊かだ。紳士靴でも「スニーカーの次に楽に履ける革靴」としてラインナップを強化しているところは多い。国内外問わず、様々な趣向を凝らした楽しいデザインが出ている。
(須田渉美)
ファブリック、プリント
特に多彩な表情のローファーを見せているのは、イタリアのシューズブランドだ。
トスカーナ州のファクトリーが作る「プロスペリーネ」は、カムフラージュ柄のジャカードやカラフルなミックスツイードなどイタリア製のファブリックを使い、アクセサリー感覚のローファーを揃えた。ラグジュアリーブランドのOEM(相手先ブランドによる生産)も行っており、きりりとしたトウラインが魅力。派手な生地を使っても、品の良さが備わっている。
パンプスを得意とする「ナポレオーニ」も、今シーズンはローファーが充実。光沢のきれいなサテンを使って、メンズライクなフォルムをフェミニンムードで見せる。サケット製法で屈曲性があり、ハンドステッチの装飾を重ねてクラフト感覚を添えている。