【ニューヨーク=小笠原拓郎】20~21年秋冬ニューヨーク・コレクションは、前シーズンのトレンドとなったシンプル、ミニマルの流れが継続している。ハンドクラフトの技術を生かしながらも、色調や装飾を抑えてシンプルに見せるスタイルが勢いを増している。
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ロダルテのショー会場はミッドタウン東側にある20世紀初めに建てられた教会。中に入ると、たくさんの燭台(しょくだい)にともされた明かりと白いバラの花壇が作られている。幻想的な空間で見せるのは、ロダルテらしいロマンティックで少し毒を感じさせるライン。バックに流れるニック・ケイブの歌声が、そんなラインに厚みを加える。ドットのドレスやセットアップはショルダーにギャザーを入れて膨らませたフォルム。スパンコールやラメ、ブロケードなどの光沢をのせたドレスやパンツスタイル、袖にビーズ刺繍を垂らしたロンググローブで装飾を重ねる。ボディーにクモの巣の刺繍をのせたビジュードレス、マーブル模様のように流れる白鳥プリントのドレス、水面に浮かんだ花プリントのドレスなどおとぎ話のように幻想的なラインを揃えた。
(写真=大原広和)
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