19年春夏NYコレ 咲き誇る花のドレス「ロダルテ」

2018/09/12 06:30 更新


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 【ニューヨーク=小笠原拓郎、杉本佳子通信員】19年春夏ニューヨーク・コレクションは、例年になく雨に降られている。いつもなら厳しい残暑か乾いた秋空が春夏コレクションを彩るのだが、今年は終日、雨模様。そこに輪をかけて、屋外でショーをするブランドが相次いでいる。9月の晴天の下で伸びやかに春夏物を見せたかったのだろうが、忌まわしい雨がそんなムードをぶち壊していく。ファッションショーはクリエイターだけでなく、観客も一緒になって作りあげていく瞬間の美。天候によってストレスが生じると、意図が伝わらなくなってしまう。そう改めて思わされたシーズンだ。

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 ロダルテはパリのクチュール期間中のプレタポルテの発表をやめて、ニューヨークに発表の場を戻した。雨の降りしきる中、イーストビレッジの庭園でショーを敢行。観客たちは傘を差して、そぼ降る雨に耐えながらモデルの登場を待ちわびる。登場したのは、レザーや箔(はく)の光沢を生かしたフリルを重ねたボリュームのセットアップやドレス。ショルダーやヘムにフリルをティアード状に重ねて甘くフェミニンなラインを強調する。チュール刺繍のドレスには、立体的なバラの花の刺繍を重ね、淡い花プリントドレスやクロシェドレスにはバラのヘッドピースを飾る。ロダルテらしい繊細な手仕事の技によるドレススタイルが雨の中、鮮やかに庭のあちこちに咲き誇る。その服のクオリティーは確かなのだが、いかんせん、雨が演出や見る側のテンションに影響を与える。ピンヒールで滑りながら歩くモデルにはらはらし、メモを取ることもままならない。

ロダルテ
ロダルテ
ロダルテ

 3.1フィリップ・リムもまた、小雨の中の屋外のショー。ロダルテに比べるとやや小降りだったこともあり、観客もそこまで大きなストレスを抱えることはなかった。見せたのはプリミティブの要素を取り入れたライン。パイル地のストライプスカートやフリンジトップ、カットジャカードのもさもさとした風合いのドレス。切りっぱなしのディテールで素朴なムードを取り入れた。変化をつけるのはケープのようなミドリフトップやブラトップ。ニットのセットアップやパンツはヘムにメタル飾りを付けて動きを強調した。伸びやかでプリミティブな気分を描きたかったのだろうが、小雨と曇天がそんなムードを打ち消してしまう。乾いた晴天の下だったらまた違って見えたのだろうと考えると残念だ。

3.1フィリップ・リム

 ボスはメンズとレディスの両方を見せた。カリフォルニアを背景にしたスポーティーでモダナイズを意識したコレクション。スクエア柄に切り替えたニットドレス、パウダーピンクをベースにしたグラフィカルなストライプ柄のドレスなどの軽快なアイテムを軸に、ボスらしいテーラードスーツや側章パンツなどのパンツルックが対比となる。インナーに挟みこんだビニールのフーディやナイロンコート、ベアバックのナイロンドレスなど軽やかなラインが充実した。

ボス

 プラバル・グルンの会場は、万国旗を連想させる色とりどりの無地の旗が天井からつり下げられた。暗闇の中でそこだけ美しく照明が当てられる。ショーでもその旗と同じ色が並び、カラフルでハッピーな気分に満ちあふれる。プラバルは故郷のネパール、東京、ロンドン、ムンバイ、パリ、上海、アブダビ、ニューヨークのストリートで目にした「国境がない」というクロスカルチャー感覚を、ポジティブなムードで発信した。ラインシートにモデルの人種を一人ひとり明記したのは異例だが、世界各国の人たちが参加したことを強調したかったのだろう。初老のモデル、ふくよかなモデルも入れ、61体中14体はメンズ。服はカラーブロックとドローストリングのスポーツ、ドレープやプリーツ、ラッフル、スパンコールのフェミニン、プリミティブな刺繍といったクラフトマンシップをミックスした。

プラバル・グルン

(写真=catwalking.com)

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