繊研新聞社が実施した「18年度専門店売上高ランキング」は、116社合計の売上高が前期比2.2%増となった。全体に成長性が鈍化する中で、売上高上位ではユニクロなどカジュアルでベーシックな服を主力とする大手SPA(製造小売業)の存在感が際立った一方、スーツ専門店チェーンの落ち込みが顕著だった。売上高上位企業のシェアはさらに上昇したが、中小規模の専門店は苦戦を強いられており、大手企業による寡占化がさらに進んだ。
(柏木均之)
ファストリ際立つ
調査では毎回、売上高100億円以上の専門店を対象に増収幅を比較しているが、今回、伸び率上位20社の中で、2ケタ増収を果たしたのは2社にとどまった。ワークマンは、一般客向け高機能ウェアの新業態「ワークマンプラス」の話題性が既存店の集客にもつながり、19.4%増収を果たした。
ベイクルーズグループはレディス業態の好調が持続し、2ケタ増となった。マッシュホールディングスも10%近い増収を果たした。4位のトウキョウベースも下期に復調し、9%台の増収となった。5位の良品計画はここ数年取り組んでいる価格見直しで既存店売上高が伸びたことが増収要因だ。